稲門医師会

活動報告(敬称略)

第1回心のケアシンポジウム〜生きる希望を持てる社会へ〜

日時 :2017年11月18日(土)
場所 :ユートリヤ(すみだ生涯学習センター)
参加者:太田守武、中山久德、中條智美
文責 :中條智美

会員で医師の太田守武先生主催シンポジウムに中山幹事長と参加しました。太田先生は、早稲田実業高校から理工学部、理工学研究科へ進学。その後医学を志し大分大学医学部医学科へ。医学知識の詰め込みだけでなく人間性を高める場の必要性を実感し、痛みのわかる医療者を目指すことを掲げた医療福祉系サークル「大分かぼすの会」を創設しました。卒業後は、総合病院の勤務を経て相模原市で訪問診療医として従事していましたが、2011年にALSを発症。一時は生きる気力を失うも、周囲の励ましにより再起され、現在NPO法人Smile and Hopeの理事長として同じ難病患者や震災被災者の支援に取り組んでいらっしゃいます。

 今回は難病に焦点を当て、当事者や家族が安心して自宅で暮らせるよう、ノーリフトの考え方や新しいコミュニケーション方法(患者の声を事前に録音し、声が失われた後もPCで再生できるソフトウェアや、目の動きだけで相手に意思を伝える方法)などが紹介されました。

 太田先生とはこれまでメールのみ、実際にお会いするのは初めてで、現在どのような状況におられるのか把握しきれていなかったため緊張もありました。病状は思っていたより進行していて会話はできませんでしたが、最初に挨拶をした時に返ってきたニコニコ笑顔とまばたきで、心から喜んでくれていることがすぐに分かりました。

 今回のテーマは、難病や障害を抱えていても生きる希望を持てるよう、関わる人々による心のケアの大切さを提言すること。「その人が持っている人生のテーマに寄り添う心のケア」という、どんな状況にも当てはまるお話を弁護士や作業療法士の先生から聞くことができ、私自身の人生テーマを改めて振り返るきっかけにもなったような気がします。

 一度は生きる希望を失いながらも、ご家族や友人のサポートがあって、医師であり患者である自分にしかできない活動をして「生ききる」ことを決めた太田先生、今後も稲門医師会で応援していきたいと考えています。